クリスチャン・ディオールが作ったディオールの伝統
ブランドイメージというものだけを考えても、一朝一夕で作り上げられるものではありません。
これは、ブランドとしての成長も意味し、長い歴史を積み重ね、伝統として行くことで出来上がっていくものなのです。
作り上げようとしただけでは、熟成することはありません。
ディオールの伝統ということを考えた場合、故クリスチャン・ディオールは、わずか10年ほどで築き上げていきました。
この過去の積み重ねがあったからこそ、ブランドとして成長し、良さを作り上げていったといっていいでしょう。
わずか10年か、貴重な10年なのです。
ニュールックの息使いがみえるオープンバー
オープンバーは、クリスチャン・ディオールのデビュー当時のデザインを参考にでき上がっています。
世界にその名を知らしめることとなるニュールックの伝説的なバージャケットのシルエットが、その根幹にあるのです。
とてもエレガントに見えるのも、発想のもとがしっかりしているからでしょう。
バージョケットのシルエットは、8の字のシルエットです。
ニュールックの特徴といえば、建築的ともいうべき構造的なデザインにあります。
コルセットを最大限使い、女性の最も美しいシルエットを引き出すことを基本としていたのです。
ウエストを絞り込んだようなフォルムをバッグのサイド部分に用いることで、オープンバーは現代のバッグに再現して見せたといっていいでしょう。
その絞りも金具によって行われているため、外せば大きなマチをとることができるのです。
バスケットバッグのように、大きく雰囲気を変えられるのも現代的なデザインといえます。
ニュールックという点では、ウエスト部分の絞りをエッセンスとして取り入れましたが、現代の生活様式ということを考えると、あのような堅いスタイルは受け入れられないはずです。
それをバッグにいかして見せたのですから、現代のデザインセンスは当時に蒔けていないといえるでしょう。
機能性の高さが光る
オープンバーの素材感は、非常に柔らかくできています。
ディオールの特色ともいえますが、柔らかくそして軽いのです。
用途としてもハンドバッグにもショルダーバッグにも対応させることができ、大きくマチを広げることもできるのですから、普段からの使い勝手もいいでしょう。
メゾンの伝統的なスタイルが現代に生き、さらにコンテンポラリーな要素をプラスしてきたことは、やはりラフ・シモンズは高い能力を持っているといえるのです。
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